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医療関係者の方へ

当院は、高度医療、先進医療を提供する病院として、他の医療機関と相互連携を図り、診療を行う厚生労働省に認定された「特定機能病院」です。受診にあたっては、紹介状(診療情報提供書)が必要です。(前回の受診日から6ヶ月以上経過した方を含む)
 

尚、ご紹介にあたっては、地域医療連携室経由の初診時患者さん紹介システムも是非ご利用くださいませ(システムを介さず初診受付より受診いただくことも可能です)。

当科の日々の取り組み

当科は14名の日本血液学会認定専門医をはじめとした29名の医局員が、質の高い高度な血液内科診療と先進的で活発な研究を両立するために、日々精進しております。


悪性リンパ腫・白血病・多発性骨髄腫・骨髄増殖性腫瘍・造血幹細胞移植・CAR-T療法、それぞれの専門外来を開設しております。また、日本血液学会の研修指定施設、非血縁者間骨髄移植・臍帯血移植の認定施設であり、あらゆる治療法を提供することが可能です。更に2020年2月には、再発または難治性の急性リンパ性白血病と悪性リンパ腫に対する遺伝子治療である、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法「キムリア」の提供可能施設に認定されており、多くの患者さんへの投与実績があります。更に、多発性骨髄腫に対するCAR-T療法「カービクティ」の認定施設となり、治験も開始しております。


スタッフ一同、ご紹介いただいた患者さまに、順天堂医院で診療を受けてよかったと思っていただけるよう、最良の治療を提供したいと常に心がけております。また、先生方に安心してご紹介いただけるよう、医局員一同日々努力を続けていく所存ですのでどうぞよろしくお願い申し上げます。

患者さまを紹介してくださる先生方へ

血液内科は、急性・慢性白血病、悪性リンパ腫・多発性骨髄腫といった血液腫瘍、再生不良性貧血・溶血性貧血などの貧血症、特発性血小板減少性紫斑病などの血小板減少症、多血症・骨髄線維症などの骨髄増殖性腫瘍、そして血友病などの凝固異常症といった血液疾患の診療を行なっております。

  • 血算やγ-グロブリンの検査値異常

  • 遷延するリンパ節腫脹や脾腫を伴う不明熱

  • 急速に進行する出血傾向
     

など、血液疾患が疑われる患者さんがいらっしゃいましたら、どうぞ当科外来にご相談ください。

当科の取り組み
患者さま紹介

CAR-T療法の患者さんをご紹介いただく先生へ

キメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T療法)は、患者さん自身のT細胞にキメラ抗原受容体(CAR)を遺伝子導入することにより、B細胞性白血病や悪性リンパ腫の細胞表面に発現するCD19抗原、または多発性骨髄腫の細胞表面に発現するBCMA抗原を特異的に認識できる、遺伝子改変T細胞療法です。CARが遺伝子導入されたCAR-T細胞は、目印となる抗原を発現する白血病やリンパ腫細胞、または多発性骨髄腫の細胞を強力に攻撃することができます。このCAR-T細胞を体外で増やして患者さんの体内に戻せるように製造された製品です。

CAR-T_Figure.png

キムリア投与対象基準

1. CD19陽性B細胞性急性リンパ芽球性白血病

 

キムリア投与時に25歳以下であり、以下のいずれかであって、CD19抗原を標的としたCAR-T療法の治療歴がない。

  • 初発の患者で標準的な化学療法を2回以上施行したが寛解が得られない場合

  • 再発の患者では化学療法を1回以上施行したが寛解が得られない場合

  • 同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合

2. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

以下のいずれかの場合であって、CD19抗原を標的としたCAR-T療法の治療歴がない、かつ、自家造血幹細胞移植の適応とならない又は自家造血幹細胞移植後に再発した場合。

  • 初発の場合は化学療法を2回以上、再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行し、化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合

  • 濾胞性リンパ腫が形質転換した場合、通算2回以上の化学療法を施行し、形質転換後には化学療法を1回以上施行したが、形質転換後の化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合

 

3. 濾胞性リンパ腫

 

再発又は難治性の濾胞性リンパ腫。以下の場合であって、CD19 抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない。

  • 初発の患者では全身療法を2回以上、再発の患者では再発後に全身療法を1回以上施行し、全身療法により奏効が得られなかった又は奏効が得られたが再発した場合

カービクティ投与対象基準

1.再発又は難治性の多発性骨髄腫

 

(2022年に製造販売承認され、薬価収載後に治療開始予定です。現在、当院では初発の多発性骨髄腫患者さんを対象とした、治験(CARTITUDE-5試験)の参加者を募集しております。)​

イエスカルタ投与対象基準

1. 再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫
2. 再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫
3. 再発または難治性の形質転換濾胞性リンパ腫
4. 再発または難治性の高悪性度B細胞リンパ腫

CAR-T治療の流れ

CAR-T療法は、リンパ球採取(アフェレーシス)、ブリッジング治療、リンパ球除去療法、CAR-T輸注などの下記プロセスを患者さんごとに行います。

CAR-T療法の治療プロセス図.png

順天堂大学医学部附属順天堂医院は、CAR-T療法「キムリア」「カービクティ」の提供可能施設として、豊富な症例経験を有しております。当院では血液内科と細胞療法・輸血学、小児白血病の場合は小児科、血液内科と細胞療法・輸血学が連携して、アフェレーシス、ブリッジング、CAR-T治療まで最善の治療計画を立てて、その後の外来経過観察まで含めた最善の治療をご提供いたします。
 
合併症が発現した際には、麻酔科(集中治療室担当)、神経内科、耳鼻咽喉科、循環器内科、呼吸器内科など多くの科が連携して、治療にあたる協力体制を整えております。
 
安心して大切な患者さんをご紹介いただけるよう、しっかり主治医の先生と連絡を取りながら進めてまいります。

キムリアの患者さま紹介
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